湊かなえ第10弾 境遇
境遇というこのタイトル、なんと端的に
ストーリーを表現していることでしょう。
このお話には、一つの絵本が登場します。
それなくしては、成り立たたない物語と
言っても過言ではないくらい重要な鍵と
なる絵本です。
彼女の作品は、しばしば巻末におまけが
付いていますが、今回は「境遇」用に創作
されたその絵本がおまけとなっており、
なかなかの趣向の凝らしようです。
これまでの傾向から、犯人が誰だかすぐに目星が付き、
物語も半ばに差し掛かる頃には、ミステリーの全容が見えて
きますが、そこはさすがの作者です。そう簡単には、いかない。
読者の裏をかくどんでん返しが、ちゃんと用意されてました。
これもとうに映像化されてるらしく、飛ぶ鳥落とす勢いの作者ですね。
そうだ!映画「少女」を早く見に行かなくては!!