2026年4月17日金曜日

本のお話367 美丘

 石田衣良第2弾 美丘

作者作品は6年前の「5年3組リョウタ組」
以来2冊目ですが、これは前作と全く
作風が違っていました。

極めて重いテーマを扱いつつも、軽い
タッチで読みやすく、ある意味、
少女漫画的な作品と言えそうです。

何年も前にドラマ化され、吉高由里子ちゃんが
主人公を演じた様ですが、爆弾を抱えた身体で
発病の恐怖と戦いながらも、他人に弱みを見せる
ことなく天真爛漫に振る舞う美丘は、彼女に
ぴったりのイメージです。
いつかドラマを見なくては。

美丘の刹那的な生き方や危うさは、周囲をヒヤヒヤさせる反面、
男女問わず人を強く惹きつけるところがあります。

ドラマチックな恋愛小説のキラキラ感が途中から一変したかと
思うと、一気に深刻さが増していきました。

恋愛小説ですが、闘病記で、キャンパスライフを描いた青春ドラマ
でもあり、友情ものでもあるテーマが盛り沢山のお話でした。

誰もが応援したくなる美丘ですが、最後に彼氏に託したお願いだけは、
共感できず。

「美丘、それだけは絶対にしてはいけないお願いだよ、
太一君のその後の人生も少しは考えなさい!」と言いたかった
まさこさんでした。