新宿まで電車で10分という郊外の広くて古い
一軒家を舞台に繰り広げられる4人の女性+
1人の老人の物語です。
4人中2人は実の母娘ですが、後の2人は
ひょんな事から一緒に暮らす様になった
下宿人で、共に生活するうちに徐々に家族
の様な絆が育まれていきます。
淡々とした日常の中で起こるアクシデントと
大事件、そしてときめきの出会いが、静かな
物語のスパイスとなっていて、ファンタジー
要素も少なからず入っていました。
そして父不在の家ながら、父親像や父性と
いったものが、テーマとして大きく扱われています。
それぞれが個性的で、とにかく会話が面白い!
互いを思いやるほのぼのとした温もりと作者らしさ満点の
ユーモアが、電車での時間を心地良いものにしてくれました。