作者作品は結構読んだはずなのに、過去の
投稿を見ると、「RURIKO」と「葡萄が
目に染みる」しか無い。
blogを始める遥か前に読んだんだ。
これは、週刊文春に掲載されたエッセイ集
です。
かつて「ananを後ろから開かせる女」と
呼ばれただけあって、彼女のエッセイは、
軽いタッチで読みやすく、そしてどれも面白い。
これだけ頭の回転が早く文才があり、小説だって何だって
お手のもので、ネタには事欠かないだろうに、わざわざ
人の悪口を書かなくてもなあ・・・と、思ったこともありました。
けれども、これを読むと・・・
悪口を書いた本人と接する機会があると、ただただ萎縮
するしかなく、それでも相手の器が大きくて、愛想良く
されたり、丁寧に挨拶でもされようものなら、途端に
その人を見直して、今度は褒めちぎるなど、彼女の単純さ
が面白くもあり、滑稽でもあり、その人間臭さが何だか
憎めない感じです。
以前のエッセイに見られた毒気が薄れたも、好感が持てた
理由かも。
頼られると、殺人的なスケジュールの合間を縫って、
ボランティアにも遠方の行事にも喜び勇んで参加する
など、そのバイタリティは羨ましい限りです。
多趣味多才で、昔と変わらず(13年前のエッセイだけど)
精力的に仕事に打ち込み、多忙を極めながらも、男女問わず
様々なジャンルの人たちとの付き合いを大切にして、
日々の生活を思い切り楽しんでいる様子が伝わってきます。
私の倍、いや3倍濃ゆい人生を生きてる人だなあ。