2015年10月8日木曜日

本のお話233 眼の壁

松本清張第16弾 眼の壁

相互銀行本店応接室で、白昼堂々と行われた

パクリ屋による手形詐欺事件を発端に、次々
起こる不可解な殺人と失踪事件を描いた
ミステリーです。

自殺した会計課長の無念を晴らす為に、
部下
男とその友達の新聞記者が事件を追うの
ですが、計画外に起こった殺人事件によって
手形詐欺事件は、思わぬ方向へと転んでいき
ます。

巻末解説によると・・・・
この物語は、実在する詐欺事件を元に、当時の検察庁検事の
情報提供を受けて書かれたもので、作者は、下調べのために
物語でも現場となった東京駅の待合室で、実際に闇の取引が
行われているのを見たそうです。驚きですね。

上司を思い、執念で真相を追う主人公にそぐわない不可解
な心情に首を傾げたくなる結末の他、幾つか突っ込みどころ
のあるお話です。

ストーリーが少々複雑なので、「一気に」とはいかないまでも、
日を空けずに読む事をお勧めしますが、私的には、あまり魅力を
感じなかった作品です。
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