2019年3月1日金曜日

本のお話294 ないものねだり

中谷美紀 ないものねだり

女優の中谷美紀さんのエッセイで、1年半に
渡ってアンアンに掲載されたものらしく、
テーマ毎に2ページの制限内に収まるように
上手くまとめられています。

買う時に、作者作のインド旅行記とどっち
にしようか迷った末に、こちらに決めたの
ですが、両方買えば良かったと思う位、
面白くてセンスがあります。
この文才は、もう文筆家の域と言えそう。

色んなことに興味を持ち、その1つひとつを身に付けるべく、
努力する真摯な姿勢にも脱帽です。

ドラマや映画の役を演じるために、或は自身が必要性を感じた
事から、外国語や方言、茶道、三味線、チェロ、ジムでの
トレーニング、日本舞踊、ヨガ、ヨーデルなどなど挑戦した
こと全てを、それなりに習得できる器用さに驚かされます。
食へのこだわりや古道具のお話も、興味深い。

こんなに向上心のある人だったとは・・・
見習いたいけど、能力的にも忍耐面でも、到底私には無理だな。

特にファンという訳ではないけれど、また近いうちに、
この人のエッセイや旅行記を読もう、と思わせる一冊でした。