田舎の集落を舞台にしたミステリー
ですが、社会派小説でもあり、
恋愛要素もがっつり入ってます。
途中から急激に面白くなって、
思いもよらぬ展開に最後まで
驚かされっ放しでした。
閉鎖的な村のドロドロした人間模様と、
村の起死回生を賭けた音楽フェス誘致の影で
脈々と受け継がれてきた村の悪しき慣例。
一時の判断ミスに運の悪さが重なって転落の一途を辿る恐ろしさや、
人格者として描かれていた人物の本性や村の隠蔽体質に驚愕するばかり。
一度ついた嘘を隠すために嘘を重ねるかの様に、秘密を隠す為に罪を
犯し、その罪を隠すために更に罪を重ねるという悲劇の連鎖。
この村は日本の縮図で、もしかしてこれは風刺小説かもしれないね。