2016年8月12日金曜日

本のお話248 海賊とよばれた男

百田尚樹第2弾 海賊とよばれた男

単行本なので重くかさ高く、
持ち歩くのに
不便でした。
一代で世界企業を築いた出光興産の創業
出光佐三をモデルに、国岡鉄三の生涯を
描いた歴史経済小説で、2013年の本屋大賞
受賞作です。

この様な経営者が実在したとは、俄かに

信じられないくらい、国岡鉄三なる人物
スケールの大きさに、度肝を抜かれます。

話が壮大過ぎて書き切れないけれど、
一番
の見せ場は、やはり日章丸事件と言えそう。

国岡商店の周りは、いつも敵だらけですが、
ついにメジャー巨大国際石油資本)を相手に
戦うことになります。

何度も何度も倒産の危機に見舞われながらも、
どこからか助けて
くれる人が現れたり、思わぬ幸運が舞い込むなどして、寸での
ところで切り抜けられることの連続でした。

助け人が現れるのは、運よりも、鉄三の将来
見通す千里眼や、
ここぞの時には、迷わず大勝負に打って出る決断力と引き際の良さ、
そして社員を一番に思う気持ちなど、彼の人となり、社長としての
器によるところが大きいのではないでしょうか。

何よりも、追求するのは自社の利益など
ではなく、日本の発展と未来の
ためにという大きな目標と信念こそが生んだ偉業でした。

鉄三が成し遂げたのは一体何だったのか、興味のある人は読んでね。

余談ですが、「永遠の0」の宮部久蔵が、このお話にちょこっと登場しますよ~