2018年6月4日月曜日

本のお話278 オレたちバブル入行組

池井戸潤第3弾 オレたちバブル入行組

ドラマ「半沢直樹」の原作です。
読んでいて、そうだった、そうだった~
と映像で見た色んな場面が蘇ってきました。

「片道切符の島流し」や「晴れの日に傘を
貸し、雨の日に取り上げる」とか、「銀行
の常識は、世間の非常識」「上司の失敗は
部下のもので、部下の手柄は上司のもの」
などなど、数々の名言を生んだ作品です。

その中でもインパクトの強かった「基本、性善説でも、やられたら倍返し」
の言葉通り、毅然と不正に立ち向かい、上役を敵に回しても信念を貫いて、
次々に悪事を暴き懲らしめる主人公の雄姿は、痛快そのもの。
それゆえ庶民の、特に働くお父さんたちの共感を呼んだと思われます。

終盤の一文に「銀行は人事が全てだが、その人事が公平とは限らず、
出世するものが必ずしも仕事のできる人間ではないことは、周知の事実」
とあるように、ずる賢く立ち回ることで出世した人物も、多く描かれて
います。

やっぱり、勧善懲悪が一番すっきりするね(^_-)-☆