2023年8月9日水曜日

本のお話363 むかしのはなし

三浦しをん第20弾 むかしのはなし

作者作品を載せるのは20作目ですが、
何を隠そう!私以上にお父さんが
ファンなのだ。
集中的に彼女の作品ばかり読んで
いましたが、最近やっと別の作家に
移った模様・・・長かったね(^_-)!

読み始めて、しまった(@@;)また短編
だった~と、一瞬がっかりしたけれど
(断然長編が好きだから)そこは流石の作者どの!
どれも傑作でした。

7編中最初の3編は独立したお話ですが、
後の4編は関連があり、隕石が落下して地球が滅亡するという
奇想天外な出来事を巡って、多角的に複数の視点で語られます。

そして、各章の主人公が語り聞かせる相手がまた、
どれもユニークでした。
最後の一話は全体の半分近くに及ぶ長さだけあって
一番面白かったかも。

各話のプロローグに誰もが知る日本の昔話が引用され、
それらをパロディ化したストーリーで構成されているのが、
この作品の特徴です。

現在から見た過去が昔なら、未来から見た現在もまた昔・・・
タイトルにはそんな意味も込められています。