天童荒太 悼む人
この本は珍しく、2重表紙になってます。
ついでに映画のワンシーンが写ってる
裏表紙も載せちゃおう。
悼む人は高良健吾さんで、旅の同伴者と
なる女性を演じたのが石田ゆり子さんか
・・・なるほど、分かる気がする。
機会が有れば映画も見たいなあ。
亡くなったのが善人だろうが、悪人だろう
が、亡くなった理由如何に関わらず、その
場所を訪ね歩き、見ず知らずの死者を悼む
事こそが、自身の生きるたった一つの意味
であると考える主人公の静人。
そして、彼を取り巻く人たちの人間模様が、
幾つもの生と死に絡めて描かれています。
全く理解できない静人の行動が、彼の母親
のある一言から、すとんと腑に落ちた瞬間
がありました。
入り込むのに若干時間がかかったけれど、
読み終えて、「よかった~~~」としみじみ。
こんな風に余韻に浸れた作品は、久しぶりかもしれない。