角田光代第3弾 ドラママチ
裏表紙に「東京中央線沿線の街を舞台に
ほんの少しの変化を待ち望む女たちの姿を
描いた心揺さぶられる8編」と書かれて
います。
的を射た表現ですが、特に心揺さぶられる
ことは無く・・・
どのお話からも、ヒロインが感じる何とも
言えないやりきれなさが漂ってきます。
8人の主人公が切に望むものは、それぞれ違うものの
共通して、彼女達が抱える鬱屈した思いにスポットが
当てられています。それが、とてもリアルで生々しい。
どうにもならない境遇もあれば、自ら招いた不運もあり、
救いのある結末もあれば、そうでないものもあり。
どれも、ありがちな日常を切り取った様なお話で、現実感満載です。
ドラマチックとは程遠く、イマイチ盛り上がりに欠けていながら、
なぜか引き込まれてしまいます。
ちょっと時間が経てば、キレイさっぱり忘れてしまいそうでもある。
そんなこんなで、感想を述べるのは、少々難しいかも・・・