インテリ俳優で知られる鈴木亮平さんは、
英検1級の持ち主であると共に世界遺産
検定1級の持ち主でもあるそうで。
そんな彼が出したのが、妄想紀行文!
世界遺産への強い関心が無ければ書け
ないクオリティでした。
選りすぐりの30件ですが、できれば
1121件全てについて書いて欲しいなあ
テキストでは印象に残らなかったものも、
これを読むと俄然興味が湧いてきて、
表紙絵のミクロネシアのナンマトールは、
その代表格でした。
また、復元された街であるワルシャワや、
逆にISによって破壊され、見る影を無く
したシリアの神殿への思いはひとしおで、
深い感慨と悲しみが伝わって来ます。
特筆すべきは、作者作の絵!
それぞれの遺産が色鉛筆で描かれていますが、
絵の上手な主人も唸るくらいの腕前です。
プロ並みと言っても過言ではないよ。
そして文章!
語彙が豊富で表現が素晴らしく、それでいて
文筆家には無い初々しさに親しみを感じます。
巻末には各々の遺産についての思いが綴られており、
その一つ一つに共感しました。なんと、多才な人なんだ!
世界遺産や作者に興味のある人はもちろん、そうでない人にもお勧めです。
行ってないけど行った気になって書いた旅行記なんて、聞いたこと無いね!