作者と言えば、思い浮かぶのが、
「孤狼の血」。シリーズ2作を映画館で
見ましたが、どちらも血生臭いこと
この上なく、特に鈴木亮平君がメイン
ゲストの回は、おぞまし過ぎた。
それはそうと・・・・
これはミステリー小説でも、普通の
ミステリーとはひと味違って、面白い!
鋭い嗅覚で弱みを持つ人間を嗅ぎ分け、近付いては
周到な根回しで信頼を得た上で、狙った獲物を搦め捕る
手法は、タイトルのウツボカズラを思わせます。
二人の刑事が細い糸をたぐって犯人に辿り着く過程と、
搾取する対象としてしか人を見られなくなるに至った犯人の
おいたちや被害者の背景が丁寧に描かれています。
犯人の巧妙な手口に驚き、時に呆れながら、物語に
引き込まれていきました。
巻末解説は元AKB48の女優、松井玲奈さんですが、本業で
ないにも関わらず、彼女の文章の上手なことと言ったら
尊敬に価するね。
読まずに家に置いてある何冊かの本を読み終えたら、
また、柚木裕子作品を読もう!と思わせる一冊でした。