2014年12月6日土曜日

本のお話174 明日があるなら

シドニーシェルダン第7弾 明日があるなら

「気持ちを切り替えてこれからを生きれば、
幸せになれる
のだから、もう過去は忘れるべき」と女性主人公に度々
思った今までのシェルダン作品の復讐劇と違って、
これは復讐して然りと思わざるを得ないお話でした。

トレーシーは憎むべき相手に更に嵌められ、
刑務所に収監され服役しますが、アメリカの
刑務所での囚人間の上下関係や壮絶な暴行に
驚かされます。
彼女は出所した後、天才詐欺師に生まれ
変わり、第2の人生を生きるのですが・・・

様々な詐欺窃盗について、そんなに上手くいく
ものかなあ?と疑問を持ちつつもバリエー
ションに富んだ様々な手口を考え出す作者に感心したり・・・

この物語にも、ちょっとしたどんでん返しがあります。

どうなることかと冷や冷やし、ほっとしたのも束の間、
呆れるラストが待ってました。
ハッピーエンドを望む身としては、トレーシーのその後に心配の残る
すっきりしない終わり方ではありますが、物語の最後を飾るには、
最適な1コマかもね。