2021年11月25日木曜日

本のお話348 村上海賊の娘

本のお話は、6月に深夜特急を載せて
以来5か月振りで、こんなに間が空く
のは初めてです。

最近電車で読書する時間がめっきり
減って(他の事をしたりして)、
先の展開も以前の様には気になら
なくなった上に、感想を書くのも
面倒になってしまいました。
それもこれも、きっと年のせいだ。

この作品が本屋大賞を受賞した時、
是非読みたい!と思ったけど、あれから何年経つのだろう・・・

これは、女だてらに家業の海賊仕事が大好きで、怖いもの
無しの無鉄砲者ながら、人一倍義理人情に厚い娘「景」が
主人公の物語です。

本願寺を乗っ取ろうとする織田側の真鍋海賊と、本願寺からの
要請で兵糧を差し入れる毛利側の村上海賊との戦いが描かれて
います。

敵・味方間だけでなく、味方同士の駆け引きや葛藤、一向宗
の門戸の信心から来る命知らずの勇気、そして、ちょっとした
切っ掛けで何度も形勢が逆転する戦いに引き込まれました。

当時は醜女とされたエキゾチックな顔立ちが、異国との交易が
盛んな土地柄故に好まれ、そこに行けばモテると聞いた景が
泉州に出向いたがために、大変なことに巻き込まれていきます。
(巻き込まれると言うよりも、飛び込んで行った感じだけど)

海賊やお侍にとって、戦う意味はたった一つ、
「お家存続のため」と言うけれど・・・
一度に多くの命が奪われる戦は、血生臭くて恐ろし過ぎる。

今の時代に生まれて、ほんとに良かった・・・
その一言に尽きます。