松本清張第12弾 隠花平原
昔対談番組で作家の森村誠一氏が、自身の
尊敬する作者の作品の巻末解説を担当した
事に纏わるエピソードを語っておられました
が、それがこの作品だった様です。
解説でも、風景と密着した清張作品の素晴
らしさと、作者の創り出す原風景について
触れられている通り、描かれる風景がいつも
リアルな臨場感を持って浮かび上がります。
風光明媚な自然だけでなく、都会の裏通りだったり、雑然とした
ビルの一室だったりと、其々の場面の景色描写が仔細なことに、
改めて気付かされます。
物語はと言うと、ミステリアスな展開に引き込まれましたが、
最後に全ての謎が明されると、がっかりでした。
犯人の意外性はこの上なく、予想できる人なんて居ないのでは?
と思う程ですが、犯人がどうもしっくり来なくて、犯行動機にも
違和感を覚えることから、私的にはいまいちでした。
そうだ!後日、清張作品もランキングしよう。