宮部みゆき 第17弾 震える岩
これもあかんべえ同様、時代小説であり、幽霊小説
であり、ミステリーでもあるけれど、あかんべえと
違うのは、ファンタジックな要素が無いところです。
主人公の少女お初は、サイコメトラー的な能力を
持っていますが、これまでの宮部ミステリーに
出てきた超能力者達と違って、自身の持つ特殊能力
にそれほど苦しめられることなく、溌剌と活躍して
事件を解決に導きます。
お初はサイコメトラーでも、人の心が読めないのが、
その理由の一つかもね。
このお話に出てくる2件の幼子殺人は、成仏できない亡者の魂が、
人の体に乗り移って起こす事件で、そこには徳川将軍綱吉の生類憐みの令や、
忠臣蔵のお話が深く関わっているというちょっと異色の物語でした。
捕物帳には、あんまり興味が持てないせいか、私的にはいまいち・・・