宮部みゆき 第12弾 誰か
大会社オーナーの娘婿で、同会社のグループ広報室
に勤務する編集者の主人公杉村三郎が、事件を解明
していくお話です。
自転車によるひき逃げ死亡事故を元に展開される
物語ですが、その事故は単なる過失によるもので、
犯人が誰かということよりも、事故の被害者である
男性の一見平凡に見える人生に隠された秘密に、
照準が当てられています。
その被害男性を父に持つ2人の対照的な娘の存在が
この物語の核になっています。
背景に奥行があるまあまあ面白い作品でした。