2014年6月10日火曜日

本のお話121 流転の海

宮本輝 NO.2 自伝第1弾「流転の海」

以前「草原の椅子」を載せたので、これは宮本作品
2作目ということになります。
この文庫本が発行された24年前(連載はもっと
ずっと前)から数年おきに続編が出され、未だに
完結ない様です。
この一連の自伝小説は、両親と一人息子の
一家3人から成る松坂家の物語となっています。

父親が齢50にして授かった病弱の息子伸仁の

モデルは作者であり、主人公である父親熊吾
波乱万丈人生を描いています

暴力的で我儘で妻泣かせな反面、子煩悩で義理堅く、面倒見の良い熊吾は
宮尾登美子の父親の岩伍に似ている気がしますが、激しさと、はちゃめちゃさ
は、熊吾の方が更にうわ手です