作者は自身の経験や心の葛藤、実際に起こった
歴史的事件について当時感じた複雑な思いを、
兄弟(特に弟の孝二)の気持ちに反映させて
描いている様に思えますが、そこからも、
住井すえさんの教養と社会情勢に向ける
関心の高さを伺い知ることが出来ます。
あとがきによると、彼女は婦人記者の走りであり、
農民文学作家との結婚も、当時としては異例の
自由結婚で、かなり時代に先駆けた女性だった
様です。
完成までに12年の歳月を費やしたこの物語は、私が買った
数十年前の時点でなんと、3800万部も売り上げたと書かれています。
それも納得!!!
長さもさることながら、内容的にも素晴らしい超大作でした。
こうやって見ると、6巻の表紙が無いのが、残念だね。 |