2014年6月13日金曜日

本のお話122 地の星

宮本輝No.3 自伝第2弾「地の星」

熊吾は病弱な息子のために、大阪での事業を
畳み、温暖で空気のきれいな故郷の南宇和に
妻子を連れて帰ってくるのですが・・・

どの巻も穏やかに時が過ぎることはなく、熊吾の
激しい気性と、バリエーションに富んだ人達の
登場で、波乱尽くしです。

ここでも熊吾の豪快さ、
情の深さや優しさと共
我儘な性格嫌らしさが、いかんなく発揮されます。

熊吾は嫌いだけど引きつけられる、反感を持つけど、
応援したり同情してしまう、といった気持ちを抱かせる人物です。