テンプルグランディン 我自閉症に生まれて
随分前に、友達が教えてくれたドナウイリアムズ
の「自閉症だった私へ」と間違えて買ったものです。
テンプルグランディンは自閉症の特徴である視覚の
強さを生かして設計士となり、畜産関係の設備や
器具の会社を設立して社長を務めながら、大学で
動物科学の助教授として教鞭をとっています。
彼女はコミュニケーション能力やこだわり、
視聴触覚過敏を主とする強い自閉性を持ちながら、
それらを上手くコントロールする術を身に付けて
克服し、専門分野で才能を開花させて、社会に貢献
する人になれました。
彼女は「今の私があるのは、自分を心から受け入れ、
愛情を持って働きかけ続けた家族や叔母や先生の存在
が有ったから」と文中で語っています。
それは自閉症に限らず、どんなハンディを持つ人にも、もしかして、
ハンディを持たない人にも言えることかもしれません。
自閉症の作者が自分自身をここまで細かく分析し、客観的に
表現できていることに、とても驚きました。
だからこそ、この作品は「自閉症だった私へ」と共に
世界中の人達に知られることになったのでしょう。