2014年4月29日火曜日

本のお話109 からくりからくさ

梨木香歩 からくりからくさ

りかさんの続きのお話で、少女だった主人公ようこは
大人の女性容子になり、引き続きりかさんが登場します。
りかさんの運命は如何に!!かなり驚く結末でした。

これは、りかさんよりずっと面白かった。
容子の亡き祖母の家に、容子と下宿人の若い女性3人
住み共同生活を送っていましたが、お人形が取り
持つ不思議な縁により、彼女達4人の内3人の祖先が
意外な形で繋がっていることを知ります。

染色や織物など芸術色に富んだ作品で、記述の専門性
から作者はきっとその方面のエキスパートでもあるに
違いない、と思うほどです。
村山由佳さんの野生の風を思い出しました。
草の香が漂ってくるかのような、自然豊かな物語です。

からくりからくさの続きが、りかさんの巻末のお話「ミケルの庭」です。
りかさんの次にからくりからくさを読み、りかさんに戻って
巻末のミケルの庭を読めば、話が時系列に繋がります。