2014年5月6日火曜日

本のお話111 いのちの手紙

箙田鶴子、千葉敦子  「いのちの手紙」

友達が大切な本を貸してくれました。


神への告発の箙田鶴子さんとジャーナリストの千葉敦子さんの

往復書簡で、出版を前提に交わされた2人の3か月間の手紙の
やり取りが綴られています。

自分の死をも冷静に見据えることのできる千葉さん
は、アメリカ的な考え方で自由な発想を持ちつつも、
細やかな心遣いできるいう印象受けました。

壮絶な戦場の様な人生を生き抜いてきた箙さんと、
乳癌を患いながらも天職であるジャーナリストとして
本分を全うしようとする千葉さん、育った環境も
考え方も正反対の二人ですが、どちらも文才に優れ、
知的で教養があり、確固たる信念と強い自我を秘めて
います。
二人の考え方の違いは、環境によるところが非常に
大きいのではないでしょうか。

誰もがさらっと読み過ごす様な些細なことにも、各々が異論を呈し
持論を展開するのですが、奥が深くて、感想を手短に書くなんて
出来そうもありません。