シドニーシェルダン第9弾 時間の砂
作者の代表作の一つで、1980年代に
スペインで起こったバスク人過激派組織
によるゲリラ戦争を背景にした物語です。
幾多の内戦と世界大戦を経た後も、新たに繰り広
げられるテロ活動や民族問題による情勢不安に
悩まされ続けたスペインの過酷な歴史を知った
作品です。
重いテーマの物語ながら、読み始めると止まらず、
特に下巻は、一気に読んでしまいました。
4人の修道女それぞれの生い立ちと、彼女らが背負った数奇な運命が、
バスク人過激派組織のリーダー、ハイメミロと同志達の逃避行に
絡めて描かれています。
修道女達を連れて目的地を目指さざるを得なくなったハイメ達の命
からがらの逃亡劇と、道中で芽生えるロマンスの数々に引き込まれます。