2015年7月4日土曜日

本のお話218 砂の器

松本清張第1弾 砂の器

真犯人はいかにも怪しい匂いを放つ人物

ではなく、別の人だった、という
ミステリーの定番パターンを知った作品
で、それだけ昔から持っている本です

ハンセン氏病が強い感染力を持つと誤解され、

患者がいわれのない差別と迫害に苦しめられ
てきた悲しい歴史の上に立つ物語です。

ミステリーらしい謎に包まれた場面からの展開に、
ぐいぐい引き込まれていきました。

地位と名声を手にした人間の
猜疑心と、築いた立場が脅かされる
危機感からくる衝動は想像できても、自己中であまりにも身勝手な
犯人に、全く同情も共感もできず・・・といったところです。
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