村山由佳、第6弾 「もう一度デジャヴ」
最近、読んだ本です。
村山由佳のデビュー作で「物書きとしての
心構えも、書き続けて行く覚悟も無かった
頃の作品」とあとがきにあります。
それにしては、良くできたお話でした。
それを読むまでこのお話は、おいコーの
スピンオフ小説だと思ってました。これは、
おいコーで勝利の友達として、ほんのちょっと
登場するだけの脇役が主人公のお話だからです。
作者は主人公として書いた人物を、後に他の
小説で、脇役で登場させたんだね。
これは輪廻転生のファンタジー小説。
主人公矢崎がテレビで映った風景を見たのが
きっかけで、前世の記憶を徐々に取り戻して行くと
いうストーリーです。
何度生まれ変わっても出会う運命の男女をテーマに、
矢崎武志である現世の今と、はやてだった前世が交互に描かれています。
作者は、輪廻転生を絶対とは言えないまでも、かなりの部分で
信じているようですね。
それは物語からもあとがきからも、ひしひしと伝わってきました。